鬱病拓磨の院生日記

鬱で仕事を辞めて大学院生になった拓磨が綴る、隠れNEETな大学院生の雑記帳

鬱と社会保障と学費の話(1)

拓磨です。今日はお金の話。

長くなりそうなのでまずは生活費の話から。

 

サラリーマンが鬱になると給与はどうなるのだろう?

 

私の前職の場合、有給の「私傷病休暇」を取ることが出来た。期間は勤続年数に応じて変わり、まだまだペーペーだった私の場合3ヶ月。この間、(安い)基本給が支給された。

 

そもそも鬱になった原因が職場にあるのに「私傷病」扱いってのも納得がいかない話だと思ったが、会社のせいで鬱になったということを証明するのはそれはそれで困難。

ちなみに、この困難な証明を労基署に対して行い、労働災害として認められれば労働者災害補償保険法に基づく手厚い社会保障が受けられるのだが、それはまた別の話。

(この辺も調べたので気が向いたらそのうち書くかもしれません)

 

さて、私は3ヶ月の「私傷病休暇」を使い切り、年次有給休暇の消化が始まった。このタイミングで年度末を迎えたこともあり退職したわけだが、その後は健康保険組合から「傷病手当金」が支給された。

 

傷病手当金」は健康保険法に基づく支給なので、サラリーマンは就業不能であることを医師に証明してもらい、健康保険組合に申請すれば受給可能。

(但し、会社がブラックで健康保険に未加入の場合は。。。貰えないでしょう。。。)

 

傷病手当金」は休業期間が3日を超えた日より支給され、支給日より1年6ヶ月間支給される。

ちょうど年度末で退職し、年度始めから大学院に進学した逃げ込んだ私の場合、修士2年の夏休みが終わるくらいまでの生活費が健康保険組合から貰えるわけだ。

 

なお、傷病手当金の額は「標準報酬月額」を日割り(30日)で割り、その3分の2。

「標準報酬月額」は労働の対価として労働者が受け取る賃金が元に算出される。但し、3ヶ月の期間を超えて受け取る賃金は除かれるのでボーナスは反映されない。

ざっくりとしたイメージとしては基本給+残業代+定期券代+諸手当な感じ。

 

仮に標準報酬月額が30万円だと日あたり1万円になり、その3分の2の6,667円が休業期間中支給される。

(私の標準報酬月額は20万円代だったのでこんなに貰っていません。泣)

 

請求方法は、健康保険組合指定の申請書を取り寄せ、就労不能期間を記載し、医師の証明を貰い、健康保険組合に郵送するだけ。

数日から2週間ほど待っていると指定した銀行口座に就労不能期間日数分の傷病手当金が振込まれる。最初は戸惑ったが慣れればルーティン作業。

 

医者に証明を貰うのに地味に費用が掛かる(しかも治療じゃないので健康保険の対象外!)ので、私は節約して2ヶ月に1回程度この作業をするようにしている。

2ヶ月分まとめて振込まれるので、ちょっとお金持ちになった気分。笑

 

ちなみに傷病手当金は給与と異なり、所得税や住民税はかからない。なので実感としては手取りが5分の4くらいになった感じ。

 

で、傷病手当金生活を1年近くしてみての感想。

  1. 実家なら生活水準を下げずに生活できる。
    前職では十分な家賃補助があったけれども、一人暮らしのコストは家賃以外にも多かったと実感。実家なら食費も光熱費もタダ。場合によっては親のお金で遊べる。笑

  2. 大学院生としてはリッチな部類。
    私立大学の大学院に進学する学生はそれなりにリッチなのは間違いないと周りをみて思うが、それでもやっぱり月の生活費は多くて10万ちょっと。傷病手当金の方がたくさん貰えるぜ!

  3. 友人は神
    ご飯に行くとみんな奢ってくれる。傷病手当金の話をしてお金には困ってないと言っても「いつまでも貰えるもんじゃ無いだろう。貯金しとけよ〜」と言って奢ってくれる。優しい。神。
    学生時代の元カノ(年下)も奢ってくれた。女神。復縁したい。。。

 

長くなったので今日はここまで。次回は奨学金の話を書こうと思う。

 

鬱の社会人が大学院に逃げ込んだ話

1年位前の話。

 

会社に行きたくないと思う日々が続いて、ついに会社を休んだ。

風邪だと嘘をついて2日間出社拒否した後、3日ぶりに会社に行ってみると上司に呼ばれ、精神科に行って来いと言われた。

上司には心の不調はバレるらしい。

 

スマホで探した精神科に行くと、鬱及び適応障害と診断された。

診断書を会社に持ってくと、とりあえず2週間の傷病休暇になった。

 

2週間家に引き篭もった後、再度精神科に行き、1ヶ月の休職が必要である旨の診断書を貰った。

もうこの時には会社を辞めようと腹の中では決めていたのだと思う。

 

会社に電話し、すぐには復帰できないことと診断書を郵送することを伝え、傷病休暇が使える期間と自分の有給休暇の残日数を確認した。

また、人事によると有給を使い切った後も健康保険から1年半は傷病手当金が支給されるらしい。

とりあえず、当面のお金の心配はないわけだ。

 

年度末までは傷病休暇と有給休暇で休めるとのことだったので、年度末に退職しようと考えた。

転職する気力もなく、このままだとNEETだなぁ〜と、精神科のクスリを飲みながらぼーっとかんがえていた。

 

当面のお金の心配がないとは言え、履歴書に空白期間があるのは嫌だし、再就職するときに不利になるので、履歴書の学歴欄を増やすことにした。

 

そうと決めたら話は早く、早速ゼミの教授に電話をし、大学院に進学したいことと指導教官のお願いをした。

教授は私が鬱になったことを風の噂で知っていたようで、指導教官を引き受けてくれることになった。

 

私学なのでそれなりに学費はかかるのが懸案だったが、1年分の学費に相当する貯金があったことと、修士の2年間のうち1年6ヶ月は傷病手当で生活できることから思い切って進学することにした。

学費と生活費、社会保障なんかの話はまた別の機会に書ければ書こうと思う。

 

2月下旬に(卒業生なので)ほぼ100%受かる形だけの大学院入試を受験し、4月に大学院に入学した。

こうして大学院を隠れ蓑にしたNEET生活が始まった。

はじめまして

はじめまして。拓磨です。鬱病の大学院生です。

 

元々は社会人してました。大学を卒業して、保険関係の仕事をしていたら鬱を発症。

仕事を続けるのが無理だと思い大学院に逃げ込みました。

 

2018年の4月に大学院に入学して早1年弱。後期の授業も終わり春休みなので暇つぶしにブログを始めてみます。

数ヶ月前じゃ何か新しいことを始めるなんて考えられなかったので多少は病状が回復しているような気がしてます。

 

鬱になった話とか、大学院に逃げ込んだはなしとか、いずれ書いていこうと思います。